ロイヤルペンギンの特徴、生態、生息地を解説していきます。このペンギンは南極大陸やその付近で生息しており、ロイヤルペンギンはマカロニペンギンとの間に種間で雑種が誕生することもあると言われています。また他のペンギンの生息地とも交わっています。
ロイヤルペンギンの基本情報について
ロイヤルペンギンはマカロニペンギン属に属する鳥類。学名はEudyptes schlegeli。体長は60-70cmで南極大陸の付近で生息するペンギンです。ロイヤルペンギンはマカロニペンギンとの間に種間で雑種を作ることができます。
| Japanese(和名) | ロイヤルペンギン |
| English(英名) | Royal Penguin |
| scientific name(学名) | Eudyptes schlegeli |
| classification(分類) | Sphenisciformes, Spheniscidae, Eudyptes ペンギン目ペンギン科マカロニペンギン属 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN |
| Height(身長) | 60-70cm |
| Weight(体重) | 2-5kg |

分類はどうなるの?
ロイヤルペンギンは、マカロニペンギン属に属しています。属名は古代ギリシャ語のeu「善」とdyptes「ダイバー」に由来しています。なお「マカロニ」とは、18世紀のイギリスの言葉で、「伊達男」のことを指しています。
| 名前:Name | Gropu:属名 | 生息地: habit |
| フィヨルドランドペンギン(Fiordland penguin) | Eudyptes マカロニペンギン属 | New Zealand ニュージーランド |
| シュレーターペンギン(Erect-Crested Penguin) | Eudyptes マカロニペンギン属 | New Zealand ニュージーランド |
| スネアーズペンギン(Snares Islands Penguin) | Eudyptes マカロニペンギン属 | New Zealand ニュージーランド |
| マカロニペンギン(Macaroni Penguin) | Eudyptes マカロニペンギン属 | Antarctica 南極大陸 |
| ロイヤルペンギン(Royal Penguin) | Eudyptes マカロニペンギン属 | Antarctica 南極大陸 |
| イワトビペンギン(Rockhopper Penguin) | Eudyptes マカロニペンギン属 | South Atlantic, Indian Ocean, Falkland Islands 南大西洋、インド洋、フォークランド諸島 |
ロイヤルペンギンのルーツ、歴史について
ロイヤルペンギンは、約6,600万年前に恐竜が絶滅した後、飛べない海鳥として進化したペンギンの仲間から分化したと考えられています。
現在の研究では、ペンギンの祖先はニュージーランド周辺に生息していた飛翔能力を持つ海鳥で、数千万年をかけて泳ぎに特化した体へと進化しました。
ロイヤルペンギンは、Macaroni penguin(マカロニペンギン)と非常に近縁で、遺伝学的には「亜種」とする研究もあれば、「独立種」とする研究もあります。
歴史
約6,000万年前
- ペンギンの祖先が南半球で進化。
- 翼は飛ぶためではなく、泳ぐための「ヒレ」へ変化。
約2,000万~1,500万年前
- 冠羽(黄色い飾り羽)を持つ「クレステッドペンギン」の仲間が誕生。
- ロイヤルペンギンの祖先もこのグループに属します。
現代
- ロイヤルペンギンはほぼMacquarie Island(オーストラリア領マッコーリー島)だけで繁殖する非常に珍しいペンギンです。
- 繁殖個体数は数十万~100万つがい以上と推定されますが、繁殖地がほぼ1か所に集中しているため、環境変化の影響を受けやすいとされています。
なぜ「ロイヤル(Royal)」なのか?
名前の由来は、頭部が白く、黄色い冠羽が王冠のように見えることから「Royal(王者・王室のような)」と名付けられました。
特徴
- 学名:Eudyptes schlegeli
- 体長:約65~76cm
- 体重:約4.5~8kg
- 寿命:約15~20年(野生)
- 主な食べ物:オキアミ、小魚、イカ
- 天敵:アザラシ、シャチ、大型海鳥
人間との歴史
19世紀から20世紀初頭にかけては、油脂や羽毛を目的に大量に捕獲され、一時的に個体数が減少しました。その後、繁殖地の保護が進み、現在は大規模なコロニーが維持されています。ただし、気候変動や海洋環境の変化、漁業との競合などが将来的な課題と考えられています。
ロイヤルペンギンの分類学
| 階級 | 分類 |
|---|---|
| 界 (Kingdom) | 動物界 (Animalia) |
| 門 (Phylum) | 脊索動物門 (Chordata) |
| 綱 (Class) | 鳥綱 (Aves) |
| 目 (Order) | ペンギン目 (Sphenisciformes) |
| 科 (Family) | ペンギン科 (Spheniscidae) |
| 属 (Genus) | Eudyptes |
| 種 (Species) | Eudyptes schlegeli |
ロイヤルペンギンの生息地について
ロイヤルペンギンの生息地については南極大陸の付近の島々です。
1. 分布
- 固有種で、亜南極のマクォーリー島にのみ自然分布
- 他の地域では自然には見られない
2. 生息環境
- 岩場や砂地の沿岸で繁殖
- 繁殖期以外は海で採餌する
- 人間の影響が少ない孤立した環境を好む
3. 行動と移動
- 海で魚やオキアミを捕食
- 繁殖期には必ずマクォーリー島に戻る
- 島の周辺海域を泳ぎ回り、数十〜数百キロ単位で採餌することもある
特徴は?どんな感じの生物なのか?
ロイヤルペンギンはマカロニペンギンとかなり近いです。特徴のほとんどが似ています。他のペンギンと同様に一日の大部分を遠洋の海上で過ごして、夜の寝る時間になって、陸に上がってくるのです。マカロニペンギンの顔は黒いが、ロイヤルペンギンの顔が白いのでここで見分けるしかありません。
1. 体の特徴
- 大きさ:体長約70 cm、体重4〜5 kg(中型〜やや大型ペンギン)
- 体型:ずんぐりしていて、水中での泳ぎに適した流線型
- 羽毛の色:
- 背中:黒
- 腹部:白
- 頭部:鮮やかな黄色い羽冠(目の上から後頭部まで広がる)
- 顔は白く、マカロニペンギンとの大きな違い
- くちばし:オレンジがかった赤色で、魚やオキアミを捕食
- 足:短く丈夫で、岩場や砂浜で安定して歩ける
2. 生態・行動
- 泳ぎが得意:海中で魚やオキアミを追いかけて捕食
- 食性:主に魚、小型イカ、オキアミ
- 繁殖:
- マクォーリー島の岩場や砂浜に大規模なコロニーを形成
- つがいで卵を産み、オスとメスが交互に抱卵
- 社会性:群れで生活し、協力してヒナを育てる
3. 性格・特徴
- 社交的で協力的:繁殖期には大規模な群れで生活
- 好奇心旺盛:周囲の動きに敏感で、人間にも興味を示すことがある
- 忠実で粘り強い:つがいや繁殖地に忠実で、繁殖期には粘り強く子育て
4. 見た目のイメージ
- 頭部の黄色い羽冠と白い顔が特徴的で、派手で個性的
- 海で泳ぐ姿は俊敏、陸上での歩き方は愛らしい
- 「白い顔に黄色の羽冠をつけた小さな紳士」のイメージ

性格はどんな感じになるのか?
ロイヤルペンギンはコロニーを形成して生活をすることから集団生活に適応しており、社会性が極めて強い動物とされています。そのため、協調性の強い生き物であることがわかります。ロイヤルペンギンはすぐ近くにキングペンギンの巣もありますが争うことなく営巣地を作ります。
ロイヤルペンギンの性格(行動から見た特徴)
- 社交的で協力的
- 繁殖期には大規模なコロニーを作り、群れで生活する
- 卵やヒナの世話をつがいで協力して行う
- 好奇心旺盛
- 周囲の動きや人間に敏感で、観察することがある
- 海での採餌でも獲物を追うときに大胆さを見せる
- 勇敢で粘り強い
- 岩場や砂浜の過酷な環境でも繁殖を行う
- ヒナや卵を守るために粘り強く行動
- 忠実
- つがいや繁殖地に強く忠実
- 毎年同じ繁殖地に戻り、同じつがいで繁殖することが多い
ロイヤルペンギンの生態は?
ロイヤルペンギンは主に魚や甲殻類を食べて生活をします。繁殖時期は9月から10月。卵は2個くらいを生み、抱卵期間は30‐40日程度。ヒナはクレイシを形成してその後巣立ちをしていきます。マカロニペンギンの平均寿命は約12〜15年です。
1. 生息地と環境
- 亜南極のマクォーリー島に限定される固有種
- 繁殖期には岩場や砂浜の沿岸にコロニーを形成
- 繁殖期以外は海で採餌し、陸上にはほとんどいない
- 人間の干渉が少ない孤立した環境を好む
2. 食性(餌)
- 主に魚、オキアミ、小型イカなどを捕食
- 海中で潜水して獲物を追いかける
- 陸上での餌取りはほとんど行わない
3. 繁殖と子育て
- 繁殖期は南半球の夏(11〜2月頃)
- 岩場や砂浜に大規模なコロニーを作る
- つがいで卵を交互に抱く
- ヒナは親から餌をもらいながら成長し、羽毛が揃うと海で自立
4. 行動
- 群れで行動する社会性が高い
- 捕食者(アザラシやカモメなど)から身を守るため、集団で生活
- 海中では素早く泳ぎ、獲物を追いかける
- 陸上では岩場や砂浜を歩き回り、繁殖やヒナの保護に徹する
5. 適応能力
- 厳しい亜南極海域の低温に耐える羽毛と脂肪層
- 潜水に適した流線型の体型
- 協力して繁殖を成功させる社会性
ロイヤルペンギンの天敵は?
ロイヤルペンギンの天敵はオオトウゾクカモメ、ミナミゾウアザラシ、オオフルマカモメなどの鳥類となります。空からの敵がとても多いです。

ロイヤルペンギンの換羽
Royal penguinの換羽(かんう、molt)とは、古くなった羽毛を新しい羽毛に一斉に生え替える現象です。ペンギンにとっては毎年欠かせない重要なライフサイクルの一部です。
換羽の時期
ロイヤルペンギンは、繁殖期が終わった**夏の終わりから秋(おおよそ2~3月頃、南半球)**に換羽を行います。
換羽中の特徴
- 約2~4週間かけて全身の羽毛が生え替わる。
- 羽毛の防水性が失われるため、この間は海に入ることができません。
- 換羽前には大量の魚やオキアミを食べて脂肪を蓄えます。
- 換羽期間中は絶食し、蓄えた脂肪だけで過ごします。
- 古い羽毛が抜け落ち、新しい羽毛が密に生えそろうと再び海へ戻ります。
なぜ換羽が必要なのか
ペンギンの羽毛は、防水性と保温性を維持するために非常に重要です。しかし、1年間泳ぎ続けることで羽毛は摩耗し、防水性能が低下します。
換羽によって、
- 防水性が回復する
- 保温性が向上する
- 泳ぐ効率が良くなる
- 羽毛に付着した汚れや傷んだ部分が新しくなる
といったメリットがあります。
ロイヤルペンギンの潜水
Royal penguinは、海中での生活に高度に適応したペンギンで、餌を探すために毎日何度も潜水を繰り返します。
潜水能力
- 通常の潜水深度:約20~80m
- 最大潜水深度:150m前後に達することもあると報告されています。
- 潜水時間:通常は1~3分程度、長い場合は4~5分近く潜ることがあります。
近縁種であるMacaroni penguinも同様の潜水パターンを示すため、ロイヤルペンギンも比較的浅い海域から中層で採餌することが多いと考えられています。
潜水に適した体の特徴
ロイヤルペンギンは、水中生活に適応するためのさまざまな特徴を持っています。
- 翼がヒレ状になっており、水中を飛ぶように泳げる。
- 流線形の体で水の抵抗を減らしている。
- 密な羽毛が防水性と保温性を保つ。
- 皮下脂肪が冷たい海でも体温を維持する。
- 血液や筋肉に酸素を蓄える能力が高く、長時間の潜水を可能にしている。
泳ぐ速さ
水中では時速7~10km程度で巡航し、獲物を追う際には時速20km以上に達することもあります。
潜水のリズム
採餌中は、
- 海面で呼吸をする。
- 潜水して餌を探す。
- 水面に戻って数秒から十数秒呼吸する。
- 再び潜水する。
というサイクルを何十回、時には何百回も繰り返します。

ロイヤルペンギンの鳴き声
Royal penguinは、非常によく鳴くペンギンです。数十万羽が集まる繁殖コロニーでは、絶えず鳴き声が響き渡っています。
どんな鳴き声?
ロイヤルペンギンの鳴き声は、次のように表現されることが多いです。
- 「ガァー、ガァー」
- 「ブラーッ、ブラーッ」
- 「クワァーク、クワァーク」
- 「エェーッ、エェーッ」
人にはラッパのような大きく響く声や、ロバの鳴き声に似て聞こえることがあります。
なぜ鳴くの?
① パートナーを見つけるため
繁殖期には、オスが大きな声で鳴いてメスに存在を知らせます。また、つがい同士で互いの声を確認し合う役割もあります。
② 親子の再会
数万~数十万羽が密集するコロニーでは、親が海から戻ると、自分のヒナを鳴き声で識別します。ヒナも親の声を聞き分けて近づきます。
③ 縄張りや警戒
近くの個体が近づきすぎたり、外敵が現れたりすると、大きな声を出して威嚇や警戒を行います。
ロイヤルペンギンの季節別の活動
Royal penguinは、南半球に生息するため、日本とは季節が逆になります。年間を通して、繁殖・子育て・換羽・採餌を繰り返す生活を送っています。
春(9~11月):繁殖の始まり
南半球の春になると、ロイヤルペンギンは繁殖地であるMacquarie Islandへ戻ります。
この時期には、
- オスが先に上陸して巣作りを始める
- 求愛行動や鳴き交わしが活発になる
- つがいを形成または再会する
- メスが通常2個の卵を産む(多くの場合、2つ目の卵が育つ)
コロニーは数十万羽のペンギンでにぎわいます。
夏(12~2月):抱卵と子育て
夏は最も忙しい季節です。
- オスとメスが交代で卵を温める
- ヒナがふ化する
- 親は海へ餌を取りに行き、オキアミや小魚、イカを運ぶ
- ヒナは成長すると「クレイシュ(保育集団)」を作り、集団で過ごすようになります
この時期は、親が毎日のように潜水を繰り返して餌を集めます。
秋(2~4月):換羽の季節
子育てを終えると、ロイヤルペンギンは**換羽(羽毛の生え替わり)**を行います。
この期間は、
- 海へ入ることができない
- 約2~4週間絶食する
- 古い羽毛が抜け、新しい羽毛が生えそろうまで陸で過ごす
換羽が終わると、防水性と保温性が回復し、再び海へ戻ります。
冬(5~8月):海での生活
冬はほとんどの時間を外洋で過ごします。
- 繁殖地を離れる
- 広い海域で採餌する
- オキアミや魚、イカを食べて体力を回復する
- 次の繁殖期に向けてエネルギーを蓄える
この時期は陸上で姿を見ることはほとんどありません。

ロイヤルペンギンのヒナについて
ロイヤルペンギン(Eudyptes schlegeli)のヒナについて整理します。
1. 孵化
- 卵は1〜2個を産む
- 孵化期間は約33〜35日
- 親は交代で卵を温め、ヒナを守る
2. 外見・体の特徴
- 生まれた直後は灰色〜淡い産毛に覆われている
- 羽毛はまだ防水性がなく、泳ぐことはできない
- 小さく丸い体型で、手足も未発達
3. 成長・育ち方
- 初期(生後1〜2週間):親に温められながら守られる
- 中期(2〜4週間):親から餌をもらい、体力をつける
- 後期(4〜7週間):羽毛が生え替わり、防水性がつく
- ヒナ同士でまとまって「クレイチ(ヒナの群れ)」を作ることもある
4. 食事
- 親が捕まえた魚やオキアミを口移しで与える
- 親が交代で餌を取りに行く
5. 自立
- 羽毛が生え揃い、防水性がつくと海で採餌を開始
- 生後約2〜3か月で海に出て自立
- 成鳥になるまで群れの中で協力的に生活
ロイヤルペンギンは絶滅危惧種なのか?
ロイヤルペンギンは推定個体数は85万と言われています。年々数は減少しているとみられており、以下のような原因があります。
漁業との競合
人間も人口が増加している背景があり、漁業でより多くの魚を取るようになりました。これによってマカロニペンギンは餌の確保が難しくなっております。さらに地球温暖化により、今まで近場にいた魚が取れなくなっています。
海洋汚染の影響
海洋汚染の影響もあります。石油などのタンカーから化学物質が海に流れ込み、汚染が進んでいるのです。メスのペンギンの繁殖能力が落ちていると言う見方もされています。
ロイヤルペンギンの飼育は可能なのか?
ロイヤルペンギンは絶滅危惧種に指定されています。さらに南極大陸近くに生息している動物なので、常温でその環境を再現できる設備が必要となり、かなりハードルは高いと思ってください。
1. 野生種としての制約
- 亜南極のマクォーリー島の固有種
- 南極周辺の低温海域に適応しているため、人工環境での飼育は非常に難しい
- 世界の動物園でも、ロイヤルペンギンを展示している例はほとんどない
2. 飼育の難しさ
- 温度管理:低温環境が必須
- 水槽の広さ:泳ぐために広い海水プールが必要
- 食事管理:魚やオキアミを安定的に大量供給する必要
- 健康管理:野生種はストレスや病気に弱く、人工環境での生存は困難
- 法的制限:ワシントン条約(CITES)により輸出入や飼育は厳しく制限
3. まとめ
- ロイヤルペンギンは家庭や小規模施設での飼育はほぼ不可能
- 飼育可能なのは、専門施設や研究機関での特別管理環境のみ
- 実際の飼育例はほとんどなく、保護や観察は野生で行うのが基本
ロイヤルペンギンの飼育されている動物園(日本・世界)
現在、日本でRoyal penguinを飼育・展示している動物園や水族館はありません。
日本では多くのペンギン種が飼育されていますが、ロイヤルペンギンは世界的にも飼育例が極めて少ない種類です。
世界で飼育されている施設は?
ロイヤルペンギンは世界でも飼育施設がほとんど存在しません。
その理由は、
- 繁殖地がほぼMacquarie Islandだけに限られている
- オーストラリア政府による野生動物保護が厳格
- 生息地が世界自然遺産で採集が極めて制限されている
- 飼育・繁殖が難しい
といった事情があります。
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