コンゴウインコはどんな鳥?特徴、生態、生息地について解説します。コンゴウインコは中南米、カリブ海、さらには南米に広く分布している有名な鳥で、飼育している家庭も多いですが、実は亜種によっては絶滅危惧種にも指定されており、絶滅の可能性も示唆されているのです。
- コンゴウインコとは? 基本ステータスについて
- コンゴウインコのルーツ、起源は?
- 1. 起源は「古代のオウム類(約5000万年以上前)」
- 2. コンゴウインコの直接の祖先は南米で進化
- 3. なぜあんなに大きく、派手な色になったのか?
- 4. 人類との関わりは数千年前から
- 分類について
- Anodorhynchus glaucus
- Anodorhynchus hyacinthinus
- Anodorhynchus leari
- Cyanopsitta spixii
- Ara ararauna
- Ara glaucogularis
- Ara militaris
- Ara ambiguus
- Ara macao
- Ara chloropterus
- Ara rubrogenys
- Ara severus
- Ara atwoodi
- Ara erythrocephala
- Ara gossei
- Ara guadeloupensis
- Ara tricolor
- Ara autocthones
- Orthopsittaca manilatus
- Primolius couloni
- Primolius maracana
- Primolius auricollis
- Diopsittaca nobilis
- 生息地はどこなのか?
- 特徴は?どんな感じの生物なのか?
- 性格はどんな感じなのか?
- 生態はどうなっているのか?
- コンゴウインコの換羽
- コンゴウインコの鳴き声
- 季節別の活動
- 飛行速度
- コンゴウインコのヒナについて
- コンゴウインコは絶滅危惧種なのか?
- コンゴウインコはペットとして飼育できる?
- 飼育されている動物園(日本・世界)
- 他の動物を紹介
コンゴウインコとは? 基本ステータスについて
コンゴウインコはオウム目インコ科に属している鳥類になります。英名は「Macaw」で学名はAra属、Anodorhynchus属、Cyanopsitta属、Propyrrhura属、Orthopsittaca属および Diopsittaca属があります。
| Japanese(和名) | コンゴウインコ |
| English(英名) | Macaw |
| scientific name(学名) | Ara Anodorhynchus Cyanopsitta Propyrrhura Orthopsittaca Diopsittaca |
| classification(分類) | Ave、 Psittaciformes、 Psittacidae 鳥綱、オウム目、インコ科 |
| IUCN Status(保全状況) | LEAST CONCERN – ENDANGERED |
| Length(体長) | 90-100cm |
| Weight(体重) | ~1kg |
コンゴウインコのルーツ、起源は?
コンゴウインコ(英名:Macaw)のルーツは、南アメリカを中心とする熱帯地域にあります。現在のような巨大で色鮮やかな姿になるまでには、数千万年単位の進化の歴史があります。
1. 起源は「古代のオウム類(約5000万年以上前)」
コンゴウインコは分類上、オウム目(Psittaciformes)・インコ科(Psittacidae)に属します。
祖先となるインコ類は、非常に古く、約6000万年前〜5000万年前(新生代初期)には存在していたと考えられています。DNA研究では、南米のインコ類とオーストラリアのインコ類が古い共通祖先から分かれたことが示されています。
当時の地球では、大陸移動によって現在の南アメリカ・南極・オーストラリアなどがまだ現在とは違う配置でした。そのため、祖先のインコ類が大陸分裂によって別々の進化ルートを歩んだと考えられています。
2. コンゴウインコの直接の祖先は南米で進化
現在のコンゴウインコ類(Macaw)は、特に新熱帯区(メキシコ・中南米・南米)で発達しました。
特に南米では、
- アマゾン熱帯雨林
- ブラジル高原
- ボリビアの森林
- サバンナ地帯
など、多様な環境に適応して種類が増えました。
研究では、コンゴウインコを含むグループ(Arini)は、約2800万年前頃から南米で大きく多様化した可能性が示されています。アンデス山脈の形成や森林・草原環境の変化が、新しい種を生み出す要因になったと考えられています。
3. なぜあんなに大きく、派手な色になったのか?
コンゴウインコの特徴:
- 巨大なくちばし
- 長い尾羽
- 青・赤・黄色など鮮やかな羽色
- 高い知能
- 強い社会性
これは熱帯環境への適応です。
巨大なくちばし
硬い木の実やナッツを割るため。
例:
- ヤシの実
- 堅い種子
- 果実の種
派手な色
熱帯雨林では視認性が重要です。
- 仲間を見つける
- ペア形成
- 群れで行動する
ために鮮やかな羽色が発達したと考えられています。
4. 人類との関わりは数千年前から
南米先住民にとってコンゴウインコは、
- 神聖な鳥
- 装飾用の羽を提供する鳥
- 豊かさの象徴
として扱われてきました。
特に赤い羽を持つベニコンゴウインコや青黄色のルリコンゴウインコは文化的価値が高く、古代文明でも利用されていました。
分類について
コンゴウインコは多種多様な亜種が存在します。それぞれの亜種についても簡単に紹介をしていきます。
| 名前 | Name | Scientific name (学名) |
| ウミアオコンゴウインコ | Glaucous macaw | Anodorhynchus glaucus |
| スミレコンゴウインコ | Hyacinth Macaw | Anodorhynchus hyacinthinus |
| コスミレコンゴウインコ | Indigo Macaw | Anodorhynchus leari |
| アオコンゴウインコ | Little Blue Macaw | Cyanopsitta spixii |
| ルリコンゴウインコ | Blue-and-gold Macaw | Ara ararauna |
| アオキコンゴウインコ | Blue-throated macaw | Ara glaucogularis |
| ミドリコンゴウインコ | Blue-green macaw | Ara militaris |
| ヒワコンゴウインコ | Great green macaw | Ara ambiguus |
| アカコンゴウインコ | Scarlet Macaw | Ara macao |
| ベニコンゴウインコ | Red-and-green macaw | Ara chloropterus |
| アカミミコンゴウインコ | Red-cheeked macaw | Ara rubrogenys |
| ヒメコンゴウインコ | Chestnut-fronted macaw | Ara severus |
| ハイチコンゴウインコ | Dominican green-and-yellow macaw | Ara atwoodi |
| アカズキコンゴウインコ | Red-headed macaw | Ara erythrocephala |
| ゴッスミイロコンゴウインコ | Jamaican Red Macaw | Ara gossei |
| グァダループコンゴウインコ | Lesser Antillean macaw | Ara guadeloupensis |
| ミイロコンゴウインコ | Cuban Red Macaw | Ara tricolor |
| セントクロコンゴウインコ | St. Croix macaw | Ara autocthones |
| ズグロヒメコンゴウインコ | Red-bellied macaw | Orthopsittaca manilatus |
| ヤマヒメコンゴウインコ | Blue-headed macaw | Primolius couloni |
| アカビタイヒメコンゴウインコ | Blue-winged macaw | Primolius maracana |
| キエリヒメコンゴウインコ | Golden-collared macaw | Primolius auricollis |
| コミドリコンゴウインコ | Red-shouldered macaw | Diopsittaca nobilis |
Anodorhynchus glaucus
ウミアオコンゴウインコは、青と灰色の大型の南米産オウムの絶滅危惧種です。体長70cmでブラジルからアルゼンチンの国境地帯でのみ見ることができます。2018年の研究では、鳥類の絶滅が示唆されており、すでに目撃例がないことから絶滅した可能性があります。
Anodorhynchus hyacinthinus
スミレコンゴウインコはブラジルの固有種で全長が100㎝にもなります。全身の羽衣は明青色で翼は紫色を帯び、尾羽や翼下面は暗灰色。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。生息地の破壊、羽毛用や食用、ペット用の乱獲などにより生息数は激減しています。
Anodorhynchus leari
コスミレコンゴウインコはブラジルのバイーア州の固有種です。全長は70cmくらいで全身は緑色を帯びた光沢のある青い羽毛で覆われています。半砂漠地帯や草原に生息していますが生息地の破壊、羽毛や食用、ペット用の乱獲などにより生息数は激減。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Cyanopsitta spixii
アオコンゴウインコはブラジルのバイーア州の固有種です。全長は60cmくらいで上面や翼は紫がかった青、頭部や下面は淡青灰です。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。かなり危険な状態で絶滅寸前の状態になります。
Ara ararauna
ルリコンゴウインコはブラジル、パナマ、ボリビア、パラグアイに分布しています。体長は70-80cm、世界でも最大級のインコのひとつです。ルリコンゴウインコは60年以上生きることができ、一般に生涯つがいを守ります。生息数はとても安定しており、ワシントン条約附属書IIに掲載されているものの、低懸念に分類されております。
Ara glaucogularis
アオキコンゴウインコはボリビアの固有種です。全長は85㎝で上面や腿・尾羽基部の下面(下尾筒)は緑青色、下面は橙黄色。標高200 – 300メートルにある湿潤林に住んでいますがワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Ara militaris
ミドリコンゴウインコはアルゼンチン、メキシコ、エクアドル、コロンビアに分布。全長70-71cmで頭部や頸部は青みがかった緑色の羽毛で覆われています。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Ara ambiguus
ヒワコンゴウインコはニカラグア、ホンジュラス、コスタリカ、パナマ、コロンビア、エクアドルで見られる絶滅危惧種の中南米のオウムです。熱帯林の樹冠に生息しており、ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Ara macao
アカコンゴウインコはメキシコからペルー、ブラジル当たりの一帯で見れるインコです。体長は81cmから96cmで羽毛はほとんどが深紅。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、低懸念に分類されております。
Ara chloropterus
ベニコンゴウインコはインコ科の中で最も強力な嘴を持ちます。南米の森林地帯でかなり広く分布しているため、絶滅の恐れはありません。コンゴウインコの仲間では最もポピュラーな存在で最大のコンゴウインコになります。ペット取引のための違法な捕獲がかなり進んでおり懸念されています。
Ara rubrogenys
アカミミコンゴウインコはボリビアの固有種のインコ。全長55 – 60cmで耳孔後部や、肩は橙赤色。標高1,100 – 2,500メートルの落葉樹林で生活をしています。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Ara severus
ヒメコンゴウインコは体長が約45cm。パナマ南部からアマゾンのブラジル、ボリビアの広い範囲で見られます。ほとんどが緑色で、翼に赤と青の斑点があります。生息地域がとても広いことから、生息数はとても安定しており、絶滅の危険は一切ありません。
Ara atwoodi
ハイチコンゴウインコはインコの中では大型で、体色は腹部は黄色、頭部と背面と尾羽は緑色。すでに絶滅しており、以前はハイチなどカリブ海で見ることができました。18世紀後半から19世紀初頭に絶滅したことがすでに確認されています。
Ara erythrocephala
アカズキコンゴウインコはジャマイカに生息していたコンゴウインコ。頭が赤で、首、肩、下腹部は活気のある緑色。すでに絶滅してしまいました。理由はヨーロッパ人の乱獲です。
Ara gossei
ジャマイカアカコンゴウインコ、ゴッスミイロコンゴウインコはジャマイカに生息していたオウム。上顎骨の基底半分は黒色。 頂端半分、灰色。 下顎は黒色、先端のみが灰色。近代に入り絶滅したと言われています。
Ara guadeloupensis
グァダループコンゴウインコはグアドループの小アンティル島地域の固有種。体は赤く、翼は赤、青、黄色。カリブ海の島々に生息していたと考えられていたのですが、すでに絶滅してしまっております。
Ara tricolor
ミイロコンゴウインコはキューバ付近で生息していたと言われている絶滅種です。大型で、体色は頭部と腹部、背中の前半が赤で残る部分が青。オスもメスも同じ色をしており、木の実などが好物であったと言われています。
Ara autocthones
セントクロコンゴウインコはカリブ海のセントクロイ島とプエルトリコでその遺体が発見されているコンゴウインコの絶滅種です。お墓の中で発見されたことから、なぞが多いです。人間の乱獲によって絶滅に追い込まれたと考えられています。
Orthopsittaca manilatus
ズグロヒメコンゴウインコは中型でほとんどが緑色のオウムです。トリニダード島、コロンビア南からアマゾンのペルーとボリビア、そしてブラジルに渡って分布しております。ペット取引のための捕獲によって生息数が減っていますがまだ安定しています。
Primolius couloni
ヤマヒメコンゴウインコはペルー、ボリビア、ブラジルに生息するコンゴウインコです。全長 50cmで尾は長くて尖っており、くちばしは大きくて重いです。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Primolius maracana
アカビタイヒメコンゴウインコは南アメリカの中央および東部に生息する小型のコンゴウインコです。全長は約36 ~43cmで黒いくちばし、長い尾、主に緑色の羽毛が特徴です。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Primolius auricollis
キエリヒメコンゴウインコは中南米に生息するインコ。全長は約38㎝で全体的な羽毛は緑色で、首の後ろに最も広い黄色が目立ち、これが特徴。ワシントン条約附属書Iにすでに掲載されており、絶滅危惧種に指定されています。
Diopsittaca nobilis
コミドリコンゴウインコはブラジル、ギアナ、ボリビア、ベネズエラ、ペルーに生息するインコ。ペット取引のために飼育下で飼育されることが多いのですが生息数は比較的安定しています。
生息地はどこなのか?
上記の通り、コンゴウインコは中米、カリブ海、そして南米に至るまで広く生息しております。
1. 地理的分布
- 中南米が中心
- ブラジル、ペルー、コロンビア、ボリビア、エクアドル、ガイアナ、ベネズエラなど
- 種によって分布域は異なる
- 例:ルリコンゴウインコ(Ara ararauna)はブラジル北部〜ベネズエラ
- アオコンゴウインコ(Ara chloropterus)はブラジル南部〜ボリビア
2. 生息環境
- 熱帯雨林:
- 樹木が密集した森林に生息
- 低地から山地まで幅広く:
- 海抜0〜1,000m程度の森林を中心に生活
- 巣作り:
- 大きな樹木の樹洞や高所に巣を作る
- 天敵から卵やヒナを守る
3. 環境条件の特徴
- 高温多湿、降雨量の多い熱帯気候
- 樹冠や樹洞を利用し、安全な休息場所と餌場を確保
- 果実、種子、ナッツを主食とするため、食物が豊富な森林を好む

特徴は?どんな感じの生物なのか?
コンゴウインコは体色がとても鮮やかであることが最大の特徴です。熱帯雨林が大好きで樹林帯で生息していることが多く、インコ科の中では体長および翼長が最大の鳥。おのおのの脚に4本の趾があり二本が前、二本が後ろを向いています。
1. 体の大きさ・外見
- 体長:約80〜95cm(種類による)
- 体重:0.9〜1.5kg程度
- 羽色・模様:
- 赤、青、黄、緑などの鮮やかな羽色が特徴
- 種によって色の配置が異なる
- くちばし:
- 大きく湾曲した強力なくちばし
- ナッツや硬い種子を砕くのに適応
- 尾羽・翼:
- 長くて美しい尾羽
- 翼は大きく飛翔能力が高い
2. 行動・性格
- 社交的・群れで生活
- 非常に知能が高く、学習能力や模倣能力に優れる
- 鳴き声は大きく、仲間とコミュニケーションを取る
3. 食性
- 雑食性・主に植物性:
- 果実、種子、ナッツ、樹皮など
- 硬い種子も大きなくちばしで割ることが可能
- 時に小枝や土を食べてミネラルを補給
4. 生態上の特徴
- 樹洞や高い樹上で巣を作る
- 卵は1回に2〜4個産む
- 高い飛翔能力と長寿(野生で約30〜40年)
性格はどんな感じなのか?
コンゴウインコは陽気で従順な子が多いです。また良くしゃべるため、コミュニケーションにもとても強い傾向があります。頭が良くて温和な性格をしているため、とても良く懐くと言う特徴があります。
コンゴウインコの性格・行動特性
- 社交的
- 群れで生活するため、仲間とのコミュニケーションが非常に重要
- 仲間と協力したり、鳴き声で情報交換を行う
- 知能が高い
- 模倣能力が高く、学習能力に優れる
- 餌の取り方や巣穴の利用など、工夫して行動する
- 好奇心旺盛・活発
- 環境や新しい物に興味を示す
- 飛翔能力が高く、活発に樹上を移動する
- 警戒心と自己防衛
- 外敵に対しては鳴き声や飛翔で回避
- 単独よりも群れで協力して安全を確保
生態はどうなっているのか?
コンゴウインコは主に果実、種子、昆虫を食べて生活しています。 繁殖は卵生となり、種族によって繁殖の時期は異なります。寿命は100年以上生きるといわれていますが、実際は50年前後が多いです。。彼らは一夫一妻で生涯つれ添う傾向があります。
1. 生活リズム
- 昼行性:昼間に活動して餌を探す
- 樹上で休息:夜間は樹洞や高い枝で眠る
- 飛翔能力が高い:長距離を飛んで食物を探すこともある
2. 食性
- 雑食性・主に植物性:
- 果実、種子、ナッツ、樹皮など
- 時に土や小枝を食べてミネラル補給
- 食物の工夫:
- 大きなくちばしで硬い種子やナッツを砕く
- 仲間と協力して食物を探すこともある
3. 社会性・群れ生活
- 群れ(数十羽〜数百羽)で生活
- 鳴き声で仲間とコミュニケーションを取り、危険を知らせる
- 群れで移動や食物探索を行い、協力して生活する
4. 繁殖
- 巣作り:樹洞や高い樹上に巣を作る
- 産卵数:1回に2〜4個
- 育雛:
- 両親が交代で抱卵・給餌
- ヒナは約3か月で巣立ち
5. 生息環境との関係
- 熱帯雨林を中心に低地から山地まで幅広く分布
- 果実や種子が豊富な環境を選ぶ
- 樹洞や樹冠を利用して安全を確保
天敵はいるのか?
コンゴウインコはとても大きな鳥になりますのであまり天敵はいません。しかしヒナがハヤブサやコンドルなどに狙われて捕食されます。

コンゴウインコの換羽
コンゴウインコの換羽(かんう)とは、古くなった羽が抜け、新しい羽に生え替わる自然なサイクルです。大型インコであるコンゴウインコでは、換羽は健康維持や飛行能力を保つために非常に重要な生理現象です。
1. コンゴウインコの換羽時期
コンゴウインコの換羽は、野生では主に以下のタイミングで起こります。
- 年1〜2回程度
- 雨季の後
- 繁殖期の前後
- 食料が安定している時期
ただし、飼育下では、
- 温度
- 日照時間
- 食事
- ストレス
- 健康状態
によって変化します。
日本で飼育されている場合は、一般的に:
- 春〜夏
- 秋頃
に大きな換羽が見られることが多いです。
2. 換羽中に見られる特徴
① 羽が大量に落ちる
正常な換羽では、
- 尾羽
- 翼の風切羽
- 背中や胸の羽
などが徐々に抜けます。
床に羽が増えるため、飼い主は「病気では?」と心配することがありますが、羽軸がきれいで皮膚に異常がなければ自然な状態です。
② ツクツクした新しい羽(筆毛)が出る
換羽中によく見られるのが、
筆毛(ひつもう)=ピンフェザー
です。
特徴:
- 白っぽい筒状
- 頭や首周りに多い
- 触ると硬い
- 中に新しい羽が入っている
時間が経つと筒が割れて、美しい羽が開きます。
③ かゆがる
新しい羽が伸びる時は、皮膚が刺激されるため、
- 頭をこする
- 羽づくろいが増える
- 飼い主に頭をかいてほしがる
ことがあります。
コンゴウインコは特に頭部の筆毛を自分で処理できないため、信頼関係がある場合は飼い主に「カキカキ」を要求することがあります。
コンゴウインコの鳴き声
コンゴウインコの鳴き声は、鳥類の中でも特に大きく、力強く、遠くまで届く声として知られています。見た目の美しさとは対照的に、声はかなりワイルドです。
1. コンゴウインコの鳴き声の特徴
代表的な鳴き声は、
- 「ギャー!」
- 「グワァー!」
- 「キーッ!」
- 「クワッ、クワッ」
のような鋭い高音の叫び声です。
大型のコンゴウインコでは、鳴き声が非常に大きく、野生では数百メートル以上離れた仲間と会話するために使われます。
人間の生活環境では「うるさい」と感じるほどの音量になることがあります。
2. なぜそんなに大きな声なのか?
理由は、コンゴウインコの生活環境にあります。
🌳 熱帯雨林は音が届きにくい
アマゾンの森林では、
- 木々が密集している
- 葉が音を吸収する
- 視界が悪い
ため、仲間を見つけるには大きな声が必要でした。
その結果、
「姿が見えなくても声で位置を確認できる能力」
が進化しました。
3. 野生での鳴き声の役割
① 仲間との連絡
群れで飛ぶ時、
「ここにいるぞ」
「移動するぞ」
という合図として鳴きます。
特に朝夕は、
- ねぐらから出る時
- 戻ってくる時
に大きな鳴き声が聞こえます。
② パートナーとの会話
コンゴウインコは非常に強いペア関係を作ります。
つがい同士では、
- 小さな声
- くちばしを鳴らす音
- 優しい呼び声
などでコミュニケーションします。
大声だけではなく、相手によって声を使い分けています。

季節別の活動
コンゴウインコの活動は、雨季・乾季の変化、食料の量、繁殖時期によって大きく変わります。南米の熱帯地域に暮らすため、日本の四季のような寒暖差よりも「雨が降る時期」と「乾燥する時期」が行動を決める重要な要素です。
🌱 雨季(11月〜4月頃):活動と繁殖の季節
※地域によって時期は異なります。
主な活動
- 果実や種子を探して活発に移動
- ペア行動が増える
- 繁殖準備を始める
雨季は植物が成長し、食料が豊富になります。
特に、
- ヤシの実
- 木の実
- 果実
- 花
- 新芽
などが増えるため、コンゴウインコにとってエネルギーを確保しやすい時期です。
繁殖行動
種類によって異なりますが、多くのコンゴウインコは雨季周辺で繁殖します。
行動:
- ペアの結びつきが強くなる
- 巣穴の確認
- 巣作り
- 求愛行動
が増えます。
コンゴウインコは一度ペアになると長期間同じ相手と行動することが多く、繁殖期には特に密接になります。
☀️ 乾季(5月〜10月頃):食料探索と移動の季節
乾季になると雨が減り、環境が変化します。
主な活動
- 食べ物を探して広範囲を移動
- 群れで行動する時間が増える
- 水場に集まる
特に乾季は、
- 種子
- ナッツ
- ヤシ類
など、高カロリーの食物を探します。
朝夕の活動が中心
乾季の暑い地域では、
早朝
↓
採食
↓
昼は休息
↓
夕方に再び活動
というパターンが多くなります。
飛行速度
コンゴウインコの飛行速度は、種類や飛び方によって異なりますが、一般的には時速30〜50km程度で飛ぶとされています。大型のコンゴウインコは見た目以上に力強い飛行能力を持っています。
コンゴウインコの飛行速度の目安
| 状態 | 速度の目安 |
|---|---|
| 通常飛行(移動・採食) | 約30〜40km/h |
| 群れで移動する時 | 約40〜50km/h |
| 短距離での急加速 | それ以上になる場合もある |
※正確な最高速度は種や測定条件によって変わります。
なぜ大型なのに速く飛べるのか?
コンゴウインコは体重に対して大きな翼を持っています。
代表的な特徴:
- 翼開長:約1m以上になる種類もいる
- 長い尾羽による姿勢制御
- 強力な胸筋
- 大きな翼で効率よく羽ばたく
特に尾羽は重要で、
- 急旋回
- 減速
- 着地調整
に使われます。
① 力強い羽ばたき飛行
小型の鳥のように細かく羽ばたくのではなく、
「大きくゆっくり羽ばたいて、一気に進む」
タイプです。
アマゾンの森林上空では、翼を広げて滑空する姿も見られます。
② 長距離移動能力
コンゴウインコは日常的に、
- ねぐら
- 採食場所
- 水場
の間を移動します。
種類によっては、食料を求めて数十km単位で移動することもあります。

コンゴウインコのヒナについて
コンゴウインコ(Ara spp.)のヒナについて整理すると、誕生から巣立ちまでの成長過程や親の世話の仕方がわかります。
1. 出産・巣
- 巣作り:
- 高い樹上の樹洞や枝のくぼみを利用
- 卵やヒナを天敵や雨から守る
- 産卵数:通常2〜4個
- 卵の大きさ:約5cm程度
2. ヒナの特徴
- 生まれたばかりは羽毛は少なく、目は閉じている
- 体は小さく、くちばしは柔らかい
- 完全に親に依存して生活
3. 成長段階
| 日齢・週齢 | 発育・行動 |
|---|---|
| 0〜2週 | 目は閉じており、巣内で親に抱かれて給餌される |
| 2〜4週 | 目が開き、柔らかい羽毛が生え始める |
| 4〜6週 | 羽毛が揃い、巣内での動きが活発になる |
| 6〜8週 | 羽ばたきや巣穴周辺の練習飛行を始める |
| 約3か月 | 飛翔が可能になり、巣立ち・親と共に群れに参加 |
4. 親の世話
- 両親が交代で抱卵・給餌
- ヒナの体温維持と防御を担当
- 離乳後は親から食べ物や飛行の練習を学ぶ
コンゴウインコは絶滅危惧種なのか?
残念ながらコンゴウインコは絶滅危惧種に指定されています。亜種を見ればわかる通り、絶滅してしまった者も多くいます。ほとんどの理由は人間による乱獲、食用にされてしまうことでしょう。早急に保護が必要な状態になります。
1. 保全状況(IUCNレッドリストより)
- ルリコンゴウインコ(Ara ararauna):Least Concern(LC、低リスク)
- アオコンゴウインコ(Ara chloropterus):Least Concern(LC)
- ベニコンゴウインコ(Ara macao):Near Threatened(NT、準絶滅危惧)
- 赤腹コンゴウインコ(Ara rubrogenys):Endangered(EN、絶滅危惧種)
2. 絶滅危惧の理由
- 森林伐採や土地開発による生息地の破壊
- ペット用の捕獲や密輸による個体数減少
- 食物や巣穴の不足による繁殖率低下
コンゴウインコはペットとして飼育できる?
コンゴウインコは絶滅危惧種に指定されている種族はペットにできません。市場に出回ることはほとんどなく、値段はつけられません。そのため入手は極めて困難です。
ケージが必要
コンゴウインコは放っておくと逃げてしまいますからケージが必要です。嘴の力が強いため、アミ線が太いケージを選んでください。また寿命がとても長いですから、耐久性の強いケージが好ましいです。
止まり木
止まり木も必須アイテム。止まり木の太さは前指の爪先と後ろ指の爪先がギリギリ当たるくらいが適切です。コンゴウインコの止まり木はケージの中に入れてください。
ペットフード
コンゴウインコの餌は種子であるシードや野菜がメインになります。野菜はチンゲンサイやニンジン、カボチャなどがおすすめです。もし慣れてきたら人工餌であるペレットにも挑戦していきましょう。
空調設備
コンゴウインコは熱帯雨林で生息しています。湿度は60%くらいで25~35℃くらいの環境がベストでしょう。エアコンや暖房は必須です。

飼育されている動物園(日本・世界)
コンゴウインコは大型で知能が高く、寿命も長いため、世界中の動物園・バードパークで飼育されています。特に多いのはルリコンゴウインコ(Blue-and-yellow Macaw)、ベニコンゴウインコ(Scarlet Macaw)、コンゴウインコ類の交雑個体です。
🇯🇵 日本でコンゴウインコを見られる主な施設
東京都多摩動物公園
飼育実績が長い施設の一つです。
飼育されている種類:
- ベニコンゴウインコ
- ルリコンゴウインコ
特徴:
- 大型インコの繁殖にも取り組んでいる
- ペア形成や子育て観察ができることがある
- 鳥類展示が充実
過去にはベニコンゴウインコの繁殖成功例もあります。
福岡市動物園
飼育種:
- ルリコンゴウインコ
特徴:
- 青と黄色の鮮やかな羽色
- 人に慣れた個体もいる
- 鳴き声やコミュニケーション能力を観察できる
福岡市動物園では個体ごとの性格や食事内容なども紹介されています。
小諸市動物園
飼育種:
- ルリコンゴウインコ
特徴:
- おしゃべりが得意な個体がいる
- 来園者との交流が特徴
ルリコンゴウインコの知能の高さを感じられる施設です。
岡崎市東公園動物園
飼育種:
- ルリコンゴウインコ
特徴:
- 大型インコならではの迫力ある姿
- 長寿で人に慣れやすい性質を紹介
🌎 世界で有名なコンゴウインコ飼育施設
サンディエゴ動物園
世界有数の動物園で、多数の鳥類を飼育しています。
特徴:
- 大型鳥類の展示
- 保全研究
- 教育プログラム
シンガポール動物園
熱帯環境を再現した展示で知られます。
特徴:
- 温暖な気候を活かした鳥類展示
- 自然に近い環境づくり
ロンドン動物園
歴史ある動物園で、オウム類を含む多様な鳥類を扱っています。
ブラジリア動物園
コンゴウインコの故郷であるブラジル国内の施設。
特徴:
- 南米固有種の保護
- 繁殖活動
- 野生復帰研究

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